学校図書館司書の募集を見て
「小学校で、子どもたちに囲まれて本の読み聞かせしたり出来るなんてステキ。あとは本の貸出返却でいいのね。
時給も大学生のバイト代よりは少ないけど、この内容でこんなにいただけるならぜひこの仕事をやってみたい」と思ったあなた!
いろいろな能力がいるのですよ。
どんな能力かというと、まずはもちろん
①子どもが好きなこと
一週間の間で1回以上1〜6年生までのすべてのクラスで授業をする。
だから担任の先生や専科の先生より扱う学年が広い。
子どもたちが好きで本に興味をもたせ、楽しく時に子どもたちのために厳しくできる能力
②子どもたちのいろいろな顔を知る能力
授業中と休み時間、担任のいるときいないときの子どもたちの違い、その子どものキャラクターと読んでいる本のギャップなど
必要な時は先生方と相談し、
そうでない時は「こんな一面もあるのね」と楽しみます
③コミュニケーション能力
各クラスの担任、1〜6年生までの子どもと話が通じる能力。
使う言葉も、話す早さもその先生や学年・クラスにあわせて
④探求心が強いこと
この授業単元ならどんな本が必要か、今の子どもたちに必要な本は何かを考える。
電車の中や書店でも小学生が読んでいる本はつい気になる能力
⑤瞬発力があること
今の小学生の授業は盛りだくさん。時間割通りに図書の授業に来ないこともしばしば。
「司書の先生すみません、次の時間空いてますよね。うちのクラスの図書を入れてもいいですか?」には
「はい、よろこんで!」的に対応。
(その時間は空いていてヒマしてるのではなく、事務仕事とかをしてるんですけどね)
急いでその学年にあう読み聞かせの本を探す。
「あの本読みたかったのに子どもに貸出中だ」と思っても泣かずに次の本を探す能力
⑥図書室内の図書を把握する能力
7.8000〜1万冊あるであろう本の把握。
内容まで全てとはいかないが、どれが人気でとか、あの本は貸出中とか、
そろそろ○年生があのシリーズ本を使うから準備してと把握している能力
⑦収納整理能力
たくさん入る新しい本を分類番号などで整頓し、
子どもたちにわかりやすくする収納、配架する能力。
子どもたちが返す場所を間違えている本を探し、正しい位置にすばやく戻す能力
⑧事務処理能力の高さ
図書だよりの作成や督促状、調べ準備など書類作成も多い。
⑨読む本のジャンルが偏らない能力
物語や絵本だけでなく、科学読み物も伝記も海外の国調べの本もなんでも読みますよ。
読書は毎日持ち帰りの宿題です。
苦手意識はあっても、知らない本があるのは悔しいですもんね
⑩レファレンス能力
例えば「おもしろそうな本ないですか?」と聞かれたら何を紹介しますか?
その子の興味をひきそうなおもしろそうな本を紹介します
⑪選書のセンスのよさ
子どもたちが好きな本は入れたいです。でもその本は子どもたちが成長できる本ですか?
考えながら。
簡単すぎないか?難しすぎないか、授業で使えるか?
まだ流行っていないけどこれから話題になりそうか?
センスが問われます
⑫一人職場でオロオロしないメンタルの強さ
突発的なことはたくさんあります。
他の学校の司書に聞くこともできるし、先生方と相談もしますが
自分で考えて一番良いと思う行動ができることが大切なんです
などが必要です。
そんな能力あなたにあるの!!って聞かれたら
まだまだです。
でも確実に少しずつ増えてきていると思います。
頭の中のレファレンスだけでは忘れてしまうので、
こうしてブログにしたり、読書感想のアプリに入れたりして鍛えています。
え、時給が安すぎるって?
ですよね。
この仕事は大好きですが、
せめて大学生のバイトさんよりはもう少し上乗せして頂けませんでしょうか。
昇給して賃金があがることはないです。
私かなり大人なのですが・・・
でも好きだからできるのかな。グチは多いですが(笑)
「おんしゅだしゅだ」を唱える?
「キラキラ」と唱える?
■ツバキ文具店
みんなの黒子に徹して
お役に立てたときの嬉しさは
なににも勝るのです。